医療規格に準拠したLEDベース照明

無影灯だけでなく、ベース照明も含めたトータルな照明環境を考えることで、
医療従事者にも患者様にも、よりやさしい医療空間の光を提供することができます。

活用シーン例手術室・救急室・分娩室

シーン別に色温度・照度をコントロール。医療空間に最適な照明環境をつくりだします

シーンに応じて色温度・照度を変化させることで、光が作業能率や心理面に与える影響を考慮した、最適な照明空間をつくりだすことが可能です。また手術中は、無影灯との連動により、医師やスタッフの目にかかる負担を軽減。無影灯とベース照明は、コントロールパネルの操作を通じて連動して変化させることができます。

医療に最適な光環境とは?

スタッフの準備・片付け

ベース照明を高めの色温度(昼光色:6000K)に設定します。

患者様の入退室

ベース照明は穏やかな色温度(暖色:3000K)。患者様の入退室の時の緊張感を緩和します。

手術中

ベース照明と無影灯の光を同じ色温度(白色:4250K)に揃えることで、執刀医やスタッフの目の疲労を軽減します。

内視鏡

ベース照明の照度を落とし、無影灯にある暗室灯を点灯します。

全体制御設定を活用し、時間に合わせて照明を自動制御。サーカディアン照明として運用することが出来ます。

専用の制御システムを用いることで、任意の時間や季節の日の出・日の入りに合わせ自動的にシーンが切り替わります。
※制御システムはオプションになります。

(朝)目覚めを促すような照度と色温度に設定

(昼)一日で最も照度を高くし、日中の環境下を再現した空間に

(夕)気持ちを落ち着かせ、睡眠を促すような光環境へ

(夜)患者の眠りを妨げず、作業動線は確保できる空間へ

※詳細はカタログをご覧ください。

目の負担を軽減する“ちらつきゼロ”の光

一般的に広く使われているLED 照明機器は、非常に細かい点灯時間でONとOFFを繰り返すこと(パルス制御方式)により、調光しています。しかし、それにより生じるわずかな“ちらつき”が、無意識のうちに目に負担をかけてしまいます。これは、手術室の照明環境も同様です。弊社が採用した直流点灯方式では、常にONの状態を保つことができ、“ちらつき” のない目に優しい光をご提供することができます。

照明器具を直視する場合
動く物体を見る場合

超高演色LEDにより正確な視認性・識別性を実現

人体に近い色が含まれる特殊演色評価数(Ri)の赤色(血液)を示すR9値で指数97という高い数値を示す、超高演色LEDを採用。術野の血液・臓器・体組織の色の視認性・識別性を高め、精度の高いオペレーションをサポートします。

モノ本来の色や質を照らし出す光

一般的なLED と比較して、医療用LED は太陽光に近いスペクトルを持ち合わせ、モノ本来の色や質を照らし出すことができます。
人の目は、モノに反射した光を見ることで、モノを認識することができます。医療用LED では、その反射をより正確に表現し、正しく照らすことができます。

太陽光に近い分光波長領域

例えばクレヨンの色を揃えないと、多彩な絵は描けません。肌色のクレヨンがない場合、肌色と一番近い黄色のクレヨンで肌を塗っても、自分が表現したいイメージと異なります。
光も同様に、全ての波長を持つスペクトルを物体に照らすことで、物体が本来もつ自然な色の見え方が可能となります。

ブルーライトリスクの少ない、目にやさしい光

非日常的な高照度下で術部を見続けるドクターの目を疲れさせる要因となるブルーライト。医療用LEDは、ブルーライトリスクを抑え、目に負担の少ない分光スペクトルを実現しています。

低ノイズで、病院での使用も安心

ノイズ障害の発生を未然に防ぐため、IXM CK は、医療機器に求められるエミッションおよびイミュニティに関する規格に準拠。病院などの医療福祉施設でも安心安全にご利用頂けます。

照明器具がノイズを出す場合(エミッション)
照明器具がノイズを受ける場合(イミュニティ)

カメラを通して器具を撮影する場合

ちらつきのある照明器具

カメラのシャッタースピードと、器具のちらつきが干渉する

ちらつきのない照明器具

干渉しない

開発秘話Story

始まりは、「無影灯だけでなく、すべての医療シーンに最適な光環境を創造していきたい」でした。環境照明には、蛍光灯が使用されている施設がほとんどであり、作業に支障のない明るさがあればいい、とされているのが現状です。しかし、長時間いる部屋だからこそ、ストレスのない光環境を提供したい。患者様、ドクター、スタッフ全ての方に「より自然に近い光」で安心させてあげたい。こうした想いを実現させるため、開発から完成まで全力を尽くしました。
光源にはIXMシリーズ無影灯と同じ「医療用LED」を使用し、目への負担を抑え、より正確に照らすことを重視しました。また、PWM調光方式を使用していないので、ノイズの発生が低減され、調光時のちらつきが起こりません。一般LED照明器とは異なり、EMC医療規格に準拠して、手術室の環境照明を最適にすることに重点をおいて設計・開発しました。
他製品とともに、CKもより多くの場所で「最適な光環境」として導入していただきたいです。

開発担当:小野 英尚

仕様Specification

製品名 products_ck_spec_photo01
CK3(CKL1203C-K1)
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CK4(CKL1204C-K1)
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CK600SQ(CKL0606A-K1)
小組図 > 小組図(JPG) > 小組図(JPG) > 小組図(JPG)
用途 ベース照明
機器構成 DALI電源ユニット+照明器本体
灯体寸法 W1,269×H343mm W1,269×H413mm W638×H638mm
使用光源 超高演色LED
全光束(lm) 10,000lm(4,250K時最大) 7,900lm(4,250K時最大)
色温度(K) 3,000 ~ 6,500K±10%
演色評価数(注1) Ra:96 R9:90(4,250K時)
LED寿命 40,000時間(70%照度時迄の時間)
照度調節範囲 3.5-100%*2
動作環境 温度:5〜35℃ 湿度:30〜70%(結露無き屋内環境であること) 気圧:800〜1,060hPa
入力定格電圧 AC100-240V 50/60Hz
消費電力 150VA
本体重量 器具本体 13kg 15kg 13kg
電源ユニット 3.4kg
保護等級 IP4X(器具取付状態全面カバー部)
環境対策 医用EMC規格準拠
クリーンルーム仕様
  • 清浄度クラス10,000の部屋で使うことを想定し、天井に取り付けた状態にて枠と天井間及び枠と拡散板間にパッキンを設けることで気密性を高めています。
  • 飛散防止処理なし

*1:記載数値はTYP値であり、保証値ではありません。

*2:DALI電源ユニットを用いた場合となります。

※改良などの理由により予告なしに意匠・仕様の一部を変更することがあります。あらかじめ、ご了承下さい。

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